FC2ブログ

書籍紹介

新書の紹介です。
タイトル「病気な会社の再生方法」
著者 横山隆俊氏
カナリヤ書房

SCN_0009 (452x640)

簡単に著者の経歴を紹介します。
㈱東洋情報システムを経て、㈱ネットベース代表取締役、T-ZONE(JASDAQ:8073)代表取締役、セブンシーズホールディングス執行役員(東証2部:3705)などを経て、現在はビーエスパートナーズ㈱代表取締役などを務めています。いまでは秋葉原はおろか全国でおなじみとなった「メイド喫茶」をTーZONE時代に仕掛けた仕掛人その人でもあります。そして何を隠そう当事務所の顧問先の代表取締役でもあります。

この本はBS・PL・CFがどうだなどという専門的な知識などは一切要さずとも、一通り読了できる書籍として完成されています。会社が病気になるひとつの原因として「ビジネスモデルが老いていく」ことを挙げています。その「老いた」ビジネスモデルを変革できれば企業はゴーイングコンサーンとして生き残れるとも。
さすがにパソコン販売会社の社長時代に「メイド喫茶」を考えただけのことはあります。この場合は新たな市場を作り出したという意味でも驚きです。


そして企業の再生に必要なのは、時間と人。
時間は、資金繰りが行き詰るかもしれない期間が最低でも6カ月は欲しいというもの。相談事例の多くが資金ショートする3カ月ほど前だといいます。逆にいえば多くの経営者はそのくらい追いつめられないと危機意識を持つことが困難なのかもしれません。

人は、たとえば、「挨拶掃除は再生のための基本中の基本P63」など。一見再生とは直接関係のないように見えますが、「挨拶掃除ができていない企業は全ての面でモラルの悪化をきたしている場合が多い。P65」などです。

実はこれらは私の経験の中でもあったことです。ある営業マンが毎月顔を出していた取引先の話です。ある月に伺うと社員に何となく元気がない。次に伺うと事務所がなんだか乱雑になっている。そうこうしている間に取引先は倒産。手形は紙くずになりました。これを機にその会社の社長は、毎月訪問を課し、得意先の些細な情報に目を光らせて、(一説には得意先であえてトイレに入らせたとも言います。トイレ掃除ができているか見させていたのですね。)異常があったら与信限度内でも追加の納品を避けるなどで対応してきました。
また、耳が痛い指摘もあります。「財務の専門家が企業の再生をできないのはなぜか。P78」
会計士などは収入は変わらない前提で、コストを必要以上に圧縮しようとするそうです。その結果、翌期には黒字になっても、必要以上のコスト削減が社員や取引先のモチベーションを下げてしまい、結果変わらないはずの売り上げが減少し黒字の翌年には赤字に再び陥ってしまうというものです。

我々も中小零細企業の決算などで、赤字が続くと当然ながらコスト削減を社長に提案するわけですが、これもコストと売上の相関関係をある程度把握しておかないと上述のようになりかねないということだと思います。

企業再生に直接関係のある人のみならず、間接的にかかわる我々職業会計人にはぜひとも手にとって欲しい書籍だと思います。
スポンサーサイト



プロフィール

minato2009

Author:minato2009
・税理士石田和彦
・昭和39年(1964年)12月14日東京都北区生まれ
・1988年3月中央大学商学部経営学科卒業
・1989~1992年1月KPMGピートマーウイック国際税務事務所
・1992~1994年7月中央クーパース&ライブランド国際税務事務所
(現PWCプライスウオーターハウスクーパース)
・1995年PWC時代の友人公認会計士3人、税理士2人で港総合事務所を共同で主宰
・1999年5月同事務所内石田税務会計事務所を品川区大森駅近郊に移転
・趣味1 ジムでの水泳/冬場はちょっとお休みしてウオーキング
・趣味2 6月から9月までの鮎の友釣り,10月から1月までのカワハギ船でのカワハギ釣り,冬場のショウサイフグ釣りとその料理
・趣味3 クラッシックなカメラを集めていじること
・趣味4 オフロードバイクで林道ダート走行。
・酒味5 酒を飲むこと
・趣味6 ゴルフ(現在挫折闘病リハビリ中)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード