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記事のタイトルに見るメディアの報道の姿勢に関して。


東証1部上場の総合金融サービス会社「SBIホールディングス」(東京都港区、北尾吉孝最高経営責任者)が、東京国税局の税務調査を受け、2008年3月期までの2年間で約3億円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。
関係者によると、取引先に支払った業務委託料などの一部について、趣旨が異なる支出と認定されたという。関係者によると、取引先数社に対し、不動産取引を巡る業務委託や情報提供の趣旨で数億円を支出し、費用として損金算入していた。
しかし、東京国税局の税務調査で、実際に不動産取引は行われていたものの、数社への支出が対価性を伴わない「寄付金」に当たると認定し、全額を損金算入することはできないと判断したとみられる。以上読売新聞より

この記事でのタイトルは「SBI3億円の所得隠し」となっていました。
一般的な多くの人が受ける「所得隠し」というとどんなものでしょう。
私が受けるイメージは、「本来あった所得(収入)を隠して申告しなかった。」
こんなイメージです。税のプロとしてから、イメージとしてはそんなものです。

記事を実際に読みますと、不動産取引関連で実際に「お金の支出はしていた」ようです。実は不動産取引は一種独特の世界で、誤解を恐れずに言えば、まったく何もしなくても情報だけ、口利きだけで何百万、場合にっては数千万円のお金が動く世界です。その業界の慣習に従って記事の会社は、お金は支出しました。その処理が、全額費用とならない「寄付金」と認定されたということです。

これに対しての記事のタイトルは前掲した通り「SBI所得隠し」です。私に言わせれば「SBI三億円の課税漏れ」でいいのです。

実はこの会社のCEOの北尾氏は自書の中で、税務調査などで問題や課税漏れが指摘され得た場合は、戦うことなくそれ(追徴)を受け入れる、という趣旨のことを書いてあったのを記憶しています。税に対して非常に前向きなトップです。その結果として、今回も戦うことなく受け入れたのでしょう。


本来、業界の慣習などで今回の不動産取引を考えると、戦おうと思うと十分戦えただろうに、と税のプロの立場からは思ってしまうのです。でも追徴を潔く受け入れた結果が、メディアの「所得隠し」という記事のタイトルです。メディア側は、悪意と言うより、記事に目を向かせ多くの人に興味を持ってもらおう(発行部数の増加につながる)という程度の認識で興味を引くようなタイトルをつけているのでしょう。
一方こういう記事のタイトルをつけられた側はたまりません。社会的なダメージはかなりのものです。
税に対して前向きで指摘に素直に従って処理したのに、この記事では・・・普通の感覚では、そういう気持ちが後ろ向きに変わってしまいます。


新聞などの媒介が、昨今の視聴率すべてのテレビの娯楽番組、ニュースバラエティーのようになってほしくはないものです。

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プロフィール

minato2009

Author:minato2009
・税理士石田和彦
・昭和39年(1964年)12月14日東京都北区生まれ
・1988年3月中央大学商学部経営学科卒業
・1989~1992年1月KPMGピートマーウイック国際税務事務所
・1992~1994年7月中央クーパース&ライブランド国際税務事務所
(現PWCプライスウオーターハウスクーパース)
・1995年PWC時代の友人公認会計士3人、税理士2人で港総合事務所を共同で主宰
・1999年5月同事務所内石田税務会計事務所を品川区大森駅近郊に移転
・趣味1 ジムでの水泳/冬場はちょっとお休みしてウオーキング
・趣味2 6月から9月までの鮎の友釣り,10月から1月までのカワハギ船でのカワハギ釣り,冬場のショウサイフグ釣りとその料理
・趣味3 クラッシックなカメラを集めていじること
・趣味4 オフロードバイクで林道ダート走行。
・酒味5 酒を飲むこと
・趣味6 ゴルフ(現在挫折闘病リハビリ中)

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